ども。スクリプト担当の吉原です。
記事の見分けがつきにくいということでサブタイつけることにします。
シュタインズゲート8bitの体験版が公開されたので、
さっそくプレイしてみました。
体験版自体の長さはおよそ「10分」分くらいだったと思います。
すんなり進められれば、の話ですが。
コマンド入力式のADVは初経験だったためか、
意外とコマンドを見つけるのに苦労しました。
特にドクターペッパーの下にあるメモを拾うまでの工程とか。
まさか缶一つどかすまでにあれほど悩むとは…
このコマンド入力方式、なかなか味があって面白かったです。
先のシーンに進んだ時の爽快感は、悩まされるぶんコマンド選択式より断然上でしょう。
でもこれで長編作品一本クリアするのはかなりの覚悟が必要ですね。
さて本題、制作のアレコレ。
今回のテーマは「シナリオ」
過去の記事でもこうなっていると思いますが、まずここでの「シナリオ」は、
ストーリーから起こされたゲームに表示される「文章」の事としておきます。
前々回の「ストーリー」と混同しないよう念のため。
特にシステムに凝らないADVにおいてストーリー、いわゆる物語は
「シナリオ」に起こされて初めてゲームを構成するひとつの素材となります。
渡された各素材をプログラムに対して出力指示しゲームを構成していくのが
いわゆるスクリプタの役割ですから、ライターだけでなく僕のポジションにおいても
この「シナリオ」というものは密接に関わってきます。
そこで、スクリプタとしてどんな風にこの「シナリオ」と関わりについて
僕個人の経験から軽くお話します。
一番解りやすいのは「シナリオ」の総量と作業時間についてでしょうか。
シナリオ量は、特に読み物系のADVにおいてプレイ時間、または尺と呼ばれるものに
直結します。
どんなにシナリオ量があろうと、プログラマからすれば仕事量に変化はないと思います。
(プログラムの仕様にもよりますが)
しかし、スクリプタにとってはシナリオ量はそれがそのまま作業時間に直結します。
よってスクリプタに求められる「覚悟」と「準備」もこの辺から導き出されます。
作業時間は差し込むスクリプトの関数化などである程度簡略できる部分もありますので、
あらゆる演出に対応できるよう事前に関数の作成を行っておくと後々作業が楽になります。
いっそフレームワークと呼んでしまいたくなるくらいまで練り上げ、
洗練したものを作れれば、制作たびに考えるのはそれこそ「魅せ方」だけになりますので
制作時間を有意義に使えるようになるはずです。恐らく。
制作コンセプト、作品テーマ、ストーリーなどを制作の前段階で決めるのは
どんな制作でも同じだと思います。
これらが決まれば、おおよそのシナリオ量が見えてはくるので、
スクリプタは、この段階で「覚悟」を完了して上記のような事前準備に
入っておくのがベターな立ち回りだと僕は考えています。
システム周りもスクリプトで担当している場合、時間的に難しいものがありますし、
演出の関数化については演出の有り方についても考える必要がありますので、
中々簡単には行かないものですが…。
ほか、ぱっと思いつくスクリプタとシナリオとの関わりの大部分は
僕のなかでは「演出」という一つの結果に終止してしまい、これらを語ると
今回のテーマからは逸れてしまうのでそれについてはまた別の機会に。